2012/07/04

エコビジネスを育てるコンテスト「eco japan cup 2012」募集開始…

エコビジネスを育てるコンテスト「eco japan cup 2012」募集開始…国交省

7月2日より、“エコビジネスの芽を見つけ、育てるコンテスト。”「eco japan cup 2012」の応募受付を国土交通省が開始した。

経済のエコ化にはエコビジネスの発展が不可欠だが、そのアイディアを持つ中小企業やベンチャー企業が、資金不足や知名度の低さ等からビジネスを展開しづらいという現状がある。そこで、NGOの一般社団法人環境ビジネスウィメンが企画し、環境省、総務省をはじめとする官庁や日本政策投資銀行、三井住友銀行など金融機関や企業、経済団体や市民団体が連携、「eco japan cup 2012」の開催に至ったもの。環境ビジネスプランやエコデザインなど、ecoを柱に幅広い提案や作品を募集し、優秀なアイディアに賞金を付与する等、次世代育成の支援を行なっていく。今回が7回目の開催だ。

募集は全4部門(ビジネス部門、カルチャー部門、ライフスタイル部門、ポリシー部門)で、それぞれの部門におけるプランや作品、政策提言等を募集する。

応募締め切りは9月5日まで。詳細および応募方法はホームページを参照のこと。

2012/06/27

昨年度渡島管内の観光客919万人、調査以来最少…

昨年度渡島管内の観光客919万人、調査以来最少

 渡島総合振興局が25日に発表した”2011年度の管内観光客の入り込み数と訪日外国人宿泊者数”(いずれも速報値)によると、観光客数は前年度を3・6%下回る919万8,000人で、現行方法で調査を始めた1997年度以降、過去最少となった。
 昨年3月の東日本大震災の影響で、道外、外国人客が4~6月に大きく落ち込んだのが要因。外国人宿泊者数も、福島第一原発事故の風評被害と円高の影響で大幅に減少した。

 観光客は昨年7月以降の道内客の入り込みが好調なため、震災直後の落ち込みをカバーした格好となった。
 道外客は429万6,000人(46・7%)で前年度比8・6%減。一方、道内客は490万2,000人(53・3%)で同1・4%増。震災前に東北を訪れていた修学旅行先が道内に振り替えられたほか、観光客が広範囲に周遊する傾向が強まったため。

 月別では、4月に同22・8%減、5月に同14・8%減、6月に同16・5%減と大幅に落ち込んだ。今年2月も大雪の影響で同9・4%減。7月以降は前年度を上回り、震災当初の自粛ムード緩和に加え、道内客が大きく増えたことが数字を押し上げる結果となった。
 市町別では函館市、松前町、七飯町、八雲町で前年度を下回った。函館市は下げ幅が最も大きい同10・4%減の410万8,000人。国内での観光自粛や原発事故の風評被害が響いた。
 一方、木古内町が同29・5%増、森町が同22・2%増、鹿部町が15・6%増とそれぞれ高い伸び率を示した。

 外国人宿泊者数は前年度を27・7%下回る12万7,000人で、実数にして4万9,000人減少。台湾が前年度並みの8万9,160人と最も多かった。5月に台湾要人が来道し、道内旅行への不安感が和らいだことで、10月以降チャーター便が増えたためだ。函館―仁川間の定期便が12月まで運休した韓国は同71・2%減の1万974人。3位が中国、4位がシンガポールだった。

2012/06/25

函館市、節電で市電減便へ 運行間隔7分延長 来月23日から

函館市、節電で市電減便へ 運行間隔7分延長 来月23日から

 7月2日から函館市が実施する節電行動計画について、市企業局交通部は、市電ダイヤの減便について理解を求めている。
これは、節電を目的として市電の運行間隔を通常の6分間隔から7分間隔に伸ばし、減便することを決めたからだ。期間は7月23日から9月7日まで。同部は「利用客への影響が最低限となるギリギリの調整だった」としている。

 市環境部などによると、期間中は午前9時すぎ~午後4時ごろまでの間で運行間隔を延長させ、日中に軌道上を走る車両数を通常の18両程度から16~17両に減らす。これにより、利用者の多い朝夕の通勤・通学時間帯の減便を回避し、1日あたり8本程度の減便となる見通しだ。

 政府や道の要請では、鉄道事業者は電力の使用制限が困難な「制限緩和施設」に該当するが、具体的な数値目標を定めダイヤを調整する時間や期間を短縮した。今回の計画により、期間中の電力使用のピーク時間帯の正午から午後3時では、一昨年比で7%程度の節電が見込めるという。

 ただ、節電の計画期間は夏休みの観光繁忙期に重なっているため、観光客への影響も懸念される。市交通部は「イベント時などは増車するなど、利用者が混乱しないよう柔軟に対応したい」と説明。一方、夜景への影響も懸念される西部地区の公共施設などのライトアップは継続させるという。

 このほかにも、市節電行動計画では、市役所本庁舎など約250カ所で廊下の照明の消灯や空調の停止、未使用時の事務機器の電源オフなどを励行し、10%以上の削減を目指す。また、病院や福祉施設は安全・衛生管理上の問題から節電の対象外とし、最終的には市全体で7%以上の節電を目指す。

2012/06/22

街歩きイベント「てくてくはこだて」来月から毎日開催

「てくてくはこだて」来月から毎日開催

 函館市内の散策コースを観光ガイドの案内付きで巡る街歩きイベント「てくてくはこだて」が7月1日から9月30日まで毎日開催される。3年目の今年は、週末限定だった開催日程を昨年の3・5倍に増やし、ランチや、カフェで喫茶が付いたコースも新設し、市民にも観光客にもより利用しやすく工夫した。

滞在型観光につなげるため、地域の魅力をより深く知ってもらいたいと、市が2010年から開始。昨年は8月中旬から10月上旬の金~日曜、祝日の開催だったが、今年はJR旅客6社と道などが合同で実施する大型観光キャンペーンの開催期間に合わせ、大幅に開催日を増やした。

市が策定した散策ルートを観光ボランティアガイドと共に1時間程度歩いてもらう。今年は西部地区を巡る人気の「これぞ王道!函館の魅力凝縮コース」や、五稜郭を回るコース。西部地区で夜間にライトアップされた教会群を訪ねる3コースを毎日開催する。

毎週日曜は散策後にカフェで喫茶や、レストランの昼食がセットになったコースを企画。女性客の利用増を狙う。参加費は500円(小学生以上)で、カフェ付きは1500円、ランチ付きは2000円。所要時間は1時間~1時間半程度。

参加特典として市内の飲食店で割引サービスが受けられるリストバンドや、散策ルートをまとめた小冊子が付く。
市観光振興課は「毎日開催することで旅行商品に組み込んでもらうこともできる。観光客のリピーターを増やし、市民にも函館の魅力を再発見してほしい」とPRする。

定員は各コース15人で事前予約制。申し込み、問い合わせは函館観光コンシェルジュセンターTEL0138-26-0300もしくは、専用ホームページへ。


2012/06/16

函館出身の彫刻家 小寺真知子さん死去

函館出身の彫刻家 小寺真知子さん死去

 函館出身の彫刻家、小寺真知子さん(本名・茜ケ久保真知子、ローマ在住)が10日夜、ぼうこうがんのためローマ市内の自宅で死去した。62歳だった。

小寺さんは旧函館東高校、道教育大函館校卒業。1980年からローマに渡り、イタリアや日本で個展を開いたほか「ペリー提督像」(元町)などのモニュメント制作を手掛けた。函館の文化、観光の振興に大きく貢献し、関係者からは悼む声が相次いだ。

 小寺さんは85年にローマ美術アカデミー彫刻課を卒業。同アカデミーでは巨匠クロチェッティらに師事。89年に第3回現代日本具象彫刻展大賞を受賞。2010年にベネチア宮殿美術館で個展を開いた。当時イタリアの新聞は「西洋の伝統であるブロンズ裸婦像に、日本人らしい甘美さと気品を与え、美しい曲線と量感と均整のある作品」と絶賛した。

 00年、函館市のパブリック・アート第1号として、若松町の旧シーポートプラザ前に「青・海・テティス」が設置された以降、「ペリー提督像」(02年)、五稜郭タワーの創業40周年事業として「五稜郭に立つ土方歳三」(03年)、市中央図書館開館時に「ハーモニー」(05年)のほか、「赤い靴少女像」(09年)など、市内に8つのモニュメントが設けられ、市民や観光客に親しまれている。

 ペリー提督来航記念碑建立協議会の会長を務めた函館日米協会副会長の加藤清郎さん(77)は「像の設置場所から函館港を見詰め、入港するペリーの心境を考えていた姿を思い出す。ペリー軍服にボタンが一つ無いことまで研究していた」と話す。



2012/06/15

東日本大震災教訓集「広域大災害に備えて」を公表…国交省

東日本大震災教訓集「広域大災害に備えて」を公表…国交省

 国土交通省は14日、東日本大震災教訓集「広域大災害に備えて」をとりまとめたと発表した。

 同集は、官民で構成した東北圏広域地方計画協議会が、東北圏広域地方計画の見直し作業の一環として、東日本大震災で得られた教訓を今後起こりうる広域大災害の備えやさまざまな地域計画に活用するために、29の要点で整理・編集したもの。

 各機関から得られた教訓は、「発災・初動対応期」「応急復旧・被災地応急対応期」「復興期」の時系列で、それぞれの教訓の内容に応じた項目別に分類。項目ごとに教訓(各項目において得られた代表的な教訓)、教訓が得られた背景(教訓の背景となった気づきや行動、データ等)、教訓の活かし方(教訓・課題の具体的な活用方法)を掲載した。

 詳細は、同協議会HP掲載のPDFを参照。


2012/06/14

道内で高齢者向け住宅増加…異業種参入相次ぐ

道内で高齢者向け住宅増加…異業種参入相次ぐ

 道内で高品質なサービスを提供する有料老人ホームや、高齢者向け賃貸住宅の開設が相次いでいる。高齢者人口の増加に伴い需要が拡大しているためで、商機と捉えて異業種から参入するケースも多い。

 札幌で6月10日に開設となった有料老人ホームは高級感あるラウンジや機能訓練室などを備え、24時間看護師が常駐する。この有料老人ホームはランドネクサス(横浜)が札幌で運営する3カ所目の老人ホームで、既存の2施設は満室。神田威志(たけし)社長は「札幌ではまだ需要があり、あと2、3カ所増やしたい」と話している。

 道によると、道内には有料老人ホームが261施設あり、法改正で設置基準が緩和された2006年以降、一挙に5倍に増えた一方で、安否確認や生活相談などのサービスがある高齢者向け賃貸住宅も昨年10月以降、道内で約50棟が新築された。

 JR北海道は今年3月、同社初の高齢者向け住宅を札幌市内に開設し既に全60室が満室となっている。北海道中央バス(小樽)も小樽市内で所有する遊休地を活用し、10月に84室の高齢者向け住宅を開業する。

2012/06/04

5月31日から不動産広告のルールが変更…

5月31日から不動産広告のルールが変更…不動産公取協連合会

不動産公正取引協議会連合会が申請していた「不動産の表示に関する公正競争規約」および「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」の一部変更が5月17日、公正取引委員会委員長および消費者庁長官より認定、承認を受け、5月31日に施行となった。

主な変更点は以下の通り

1 土地や中古住宅も二重価格表示が可能となった
2 事実と相違する完成予想図などの表示は不当表示に該当
3 物件の環境条件に影響を及ぼすおそれのある他社の建物の建築計画等を知り得た場合も、パンフレットには記載すること。
4 中古住宅でも畳1枚当たりの広さを「1.62平方メートル以上ないし1畳」と表示することが不可能に。
5 賃貸住宅の必要な表示事項を追加。

変更点の詳細については、(公社)首都圏不動産公正取引協議会のホームページで確認できる。

2012/05/29

谷地頭温泉売却は条件緩和し来月から再公募へ…

谷地頭温泉売却は条件緩和し来月から再公募へ…価格も3億円台に引き下げへ


 昨年度から民営化に向けて売却を目指す市営谷地頭温泉(谷地頭町)について、本年度の再公募では譲渡条件を緩和し、最低売却価格を大幅に引き下げる方針を決めた。売却先に公衆浴場の経営実績は問わず、価格も3億円台まで引き下げる見通しで、6月から再募集を開始し、9月にも売却候補者を選定する考えだ。


 長年に市民に親しまれてきた谷地頭温泉は1953に開設、近年は利用者も減少し、赤字続きだ。市は温泉事業会計の経営改善にのため、2009年度に売却方針を決め、昨年10~11月に売却先を初めて募集した。しかし、買い手は現れなかった。
 本年度の再公募では前回の譲渡条件に記述のあった「公衆浴場を3年以上経営した実績」を除外。土地、建物の最低売却価格も前回は約5億1500万円(税抜き)だったが、不動産鑑定士による再評価を踏まえて、前回より3割程度引き下げる方針だ。


 その一方で、今回も少なくとも5年間の公衆浴場の継続運営や、第三者への譲渡禁止などは変更しない。現在の第2駐車場(谷地頭町17、615平方メートル)や、隣接する未利用の土地と源泉は売却対象から外し、今後、第2駐車場は購入者の希望に沿って売却か賃貸に応じる。


 当初の売却予定額は簿価で約8億円に上り、事業者から「高すぎる」との指摘も。同局温泉課は「経年劣化や市場性を考慮した」と話す。今後は6月7日から1カ月程度、売却候補者を募集し、9月にも選定し。12月に関連条例を改正したうえで、来年3月に施設を引き渡す予定だ。


谷地頭温泉の写真
この谷地頭温泉の写真はトリップアドバイザーから無料提供されています

2012/05/28

旧相馬邸屋根裏に函館大火の爪痕…焼け跡見つかる

旧相馬邸屋根裏に函館大火の爪痕…焼け跡見つかる


 旧相馬邸(函館市元町33、東出伸司館長)の屋根裏で、90年前の函館大火の焼け跡が見つかった。一部には炭化状態となった痕跡も見られるなど生々しい爪痕が残っていて、「函館の歴史を今に伝える貴重な財産」と東出館長(72)は感慨を新たにしている。


 同邸は、明治の豪商相馬哲平が1908(明治41)年に建てた私邸。東出館長が2010年6月から一般公開を開始しているが、屋根裏は立ち入り禁止となっている。そんななか今年3月、施設の耐力調査をしていた業者が、1922(大正11)年の函館大火の痕跡を発見した。
 その焼け跡は、一番高い位置で屋根を支える棟木や、棟木を支える木などで、いずれもヒバが中心に使われており、長さ7メートル以上にわたって伸びている。棟木は他と比べて炭化状態だが、屋根板に焼け跡がないことから、大火の後に屋根板を修復したのではないかとみられている。
 さらに、屋根裏からは、防火に適した厚みのある土壁も見うけられ、館長は、当時相馬邸の向かいに旧函館商業高校があり全焼した、その飛び火が燃え移った可能性を指摘し「屋根裏を見ていると、いち早く防火に努めた相馬哲平の意識の高さを見るかのようだ」と感心する。


 現在、屋根裏には10人ほどを収容できる足場を設け、研究者や建築業界関係者、町会団体など、研究や勉強目的での見学ができるようにした。隣の納戸には、当時の周辺の被害を伝える写真パネル19点を展示し、近く屋根裏の写真も数点並べる予定をしている。


 また、館長は「1階の天井を支える『釣り天井』など、豪邸独特の複雑な内部構造も屋根裏から見ることができる」と語り、「棟木などの痕跡は保存も大事だが、老朽化している館全体を考えれば、いずれは修復しなければならない」と話している。