2012/09/03

JR函館駅前周辺のデザイン公募…函館市

JR函館駅前周辺のデザイン公募…函館市

 函館市は、中心市街地のJR函館駅前・大門地区の活性化に向けて、地区全体のデザインを公募する。民間事業者を対象にして、駅前通りやグリーンプラザ、点在する電停・バス停まで含むデザインをプロポーザル(提案型)方式で募り、2015年度の北海道新幹線開業までに整備する考えだ。市は「市民や観光客が集い、楽しめるコンセプトでの提案を求めたい」と話している。

 市は、国からまちづくりへの重点的な補助を受けるための「中心市街地活性化基本計画」(2013年4月から5年間)の素案に、駅前通りの整備を盛り込んでいる。

 年度内の認定を目指すにあたり「駅前のデザインが核。地元としてどんなイメージかを国に提言したい」(経済部)として、民間のアイデアを取り入れることにした。同種のプロポーザルは札幌、富山市の路面電車や、宮崎県延岡市の駅周辺整備などで行われている。

 具体的にはWAKOビル前から松風町の旧玉光堂前までの約400メートルと、グリーンプラザ約330メートルの両区間を対象に、地区の総合的なコンセプトや駅前通り、電停・バス停のイメージ図と独自提案を募集する。駅前通りは国道であるため、市からの提案を経て国が整備する。

 市職員や学識経験者、経済界関係者、美しいまちづくり検討会委員ら8人程度でつくる審査委員会を設置。公募は10月から開始し、12月に委託先と契約を締結。2013~15年度で整備し、新函館駅(仮称)開業を見据えて取り組む。応募業者の制限は特に設けない考えだ。

 同部は「集客面など、行政では行き着けない面もある。全国から広く意見を聴きたい」としている。