2012/08/04

スマートハウス…期待と不安

スマートハウス…期待と不安

7月が過ぎ、夏の電力消費のビークを控える北海道、節電は言うに及ばず、計画停電の可能性もでてきている。そうした状況から、省エネ・創エネを装備した住宅が注目を集めている。

その代表的なものが全国大手メーカーを中心にしPRしている「スマートハウス」と呼ばれる住宅だ。「スマートハウス」とは厳密な定義があるわけではなく、省エネ・創エネを駆使した最新住宅の総称と言ってもよい。

そこで、もう少し具体的に解釈をくわえてみると、先ず「ome nergy anagement ystem」を搭載していることが大前提となる。それにプラスして太陽光発電システムやエネファーム、蓄電池などの創エネ機器が組み込まれていること。また、住宅性能も高気密・高断熱、省エネ給湯機器や暖房機器が導入されている住宅で、「HEMS」によって、その家庭の光熱費やエネルギー消費の状況の報告をはじめとして、ムダな消費のチェックや機器の増減、節約によるシミュレーションができることで、省エネを促進することができる住宅ということになると考えられる。

住まい手の省エネ意識を高めるという意味では、大変意味のある住宅だが、理想としては、消費状態のチェックに留まらず、各機器や家電製品などの消費状況をコントロールして、適切な消費状況を維持する機能も持つように「HEMS」がレベルアップすることが必要だ。
現状では、今一歩のところまできているようだあるが、そこまで来れば本当に「賢い家(スマートハウス)」になる。

しかし、人が介在する部分を機械に置き換えることは、正確性や安全性の向上にはつながるが、反面、「建物」ではあっても「家」という概念から乖離してしまうのは皮肉だ。