2012/07/09

JAL機内誌で函館特集

JAL機内誌で函館特集

日本航空(JAL)が発行する機内誌「スカイワード」7月号に函館特集が掲載されている。これは函館市が夏場の観光客誘致をてこ入れするため、宣伝業務を委託する形で異例の補正予算を投入して実現したものだ。市は多くの人の目に触れる空からのPR効果に期待を寄せている。

JALの機内誌に函館特集が載るのは2回目、前回は2009年6月号以来だ。東日本大震災で落ち込んだ観光客の回復が鈍いことから、今回は夏の集客に向けて「視覚的に訴え、即効性のあるPR手法」(市ブランド推進課)として、航空会社に白羽の矢が立った。

機内誌「スカイワード」は、JALの国内・国際線の全席に置かれていて、1カ月で延べ411万人が閲覧するといわれる。7月号では「ロングステイをしたい街 函館」と銘打ち、全175ページのうち11ページで函館を特集した。ハリストス正教会をはじめ、朝市や八幡坂、夜景などを大きく写真で取り上げている。
記事は紀行文のタッチで、「旧函館区公会堂はこの街の心の象徴か」「旅の醍醐味は街の空気感にあり」などと紹介されている。「夜景が見えずとも断念することなかれ」との小見出しで、タクシーの運転手に教わった市街地を挟んだ反対側の丘から函館山を望む「裏夜景」の魅力も伝えている。

このほか、JALはホームページ上にも7月中旬から10月の函館への旅行商品の紹介ページも開設した。函館―羽田線は7月から機材が380人乗りに大型化され、1日3往復6便運航している。市は6月に関連予算700万円を補正計上し、全日空(ANA)にも350万円を支出している。